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zoom RSS 159曲目 Get Your Hands Off My Woman - The Darkness

<<   作成日時 : 2017/12/07 13:21   >>

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この曲のリフ、以前エントリーしましたアージ・オーヴァーキル「シスター・ハヴァナ」と何か相似しているような気が、なーんて思ってしまいましたが…まぁ自分の好きなタイプの曲を選ぶと何となく曲調がカブるのはありがちな事ではありますし、こうしたカタルシス溢れる王道感あるリフに自分もつい反応してしまうもので、あー、またこのタイプの曲ね…と生温かい目でご覧ください(ホホホ)…但しヴォーカルが始まると件の「シスター・ハヴァナ」とは似ても似つかない展開にもなるこの曲だからリフは相似していても曲から受ける印象は全く別物となり…結果として全然問題無し(笑)

そうこの歌声はちょっと凄い…こーんなロッキンな曲調を全編ファルセット押し通していて、こうしたハードドライヴィンなサウンドに乗る歌声としては意外性がスゴいと思うんです。ツェッペリンなどの得意技なハイトーンとは完全に別物感があって、自分が最初に連想したのはクラウス・ノミ…そう!何かオペラチックなテイストを想起させる感触に思えてしまいます。そんな恐ろしくトリッキーなこの曲ですが曲展開としてこの方向、全くナシなのか?と言われると、いえいえ、こんな方向性がある事を教えてくれてありがとうと素直に思える高揚感がこの曲にはあります。そんな全くもって普通ではない…色んな面でトゥーマッチな側面を数多く有するグループ、ザ・ダークネスを今回はエントリー致します!

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彼等のメジャーデビューアルバム「パーミッション・トゥ・ランド」がリリースされたのは2003年…自分は当時リアルタイムで彼等に接したワケでは無く相当な後追い。当時自分はホワイト・ストライプスとかストロークス、フランツ・フェルディナンド辺りをヘビロテで聴いていたのですが、その辺とは明らかに異質な立ち位置にザ・ダークネスは居ますね…そもそも前述の諸バンドはロックンロール・リヴァイバルの一群として語られる側面を有していたワケですがザ・ダークネスはどちらかと言うと、そういうリヴァイバルが巻き起こる要因になるような爛熟期のロックテイストを有している存在…つまり対極的な関係にあると思うのです。当時の両者がライバル意識を持っていたかは自分は存じ上げませんがひとつ言えるのはザ・ダークネスの中心メンバーであるジャスティン・ホーキンスは彼等のデビュー以前に吹き荒れていたグランジ・ブームに酷く苦々しい思いを抱いていたと言う事。ひいてはパンクに関しても非常に敵対的姿勢を持っていたといいます…ステージで虎縞のキャットスーツを身にまといクールとは対極のルックスやステージアクションを体現していたジャスティンにとってパンクやグランジ勢がロックにもたらしたオーディエンスとの関係性の近接化、カジュアル化には非常なる嫌悪感を持っていた模様です。グランジやパンクにも数多いお気に入りバンドがいる自分はジャスティンと必ずしも意見に一致を見せるワケではありませんし、パンクやグランジが批判したロックの肥大化、産業化という腐敗だって現実にはあると思うんですよ。しかしそうした心意気を持ってシンプルなサウンドに回帰したパンク勢、グランジ勢が旧来のロックに勝るとも劣らないスピードで形骸化、腐敗化して行ったのもまた間違いありませんし、そうなるとサウンドがシンプルだけにアティチュードに難のあったバンドが晒した醜態を見てジャスティンが一回り巡ってパンク&グランジ勢を批判した事も言い得ている面はあったと思うワケです。

ジャスティン曰くロックスターとは雲の上の存在であるべきでステージとオーディエンスは近い距離にあってはならない、という強固な思いがあった模様…判る気がします。ジャスティンに最も影響を与えた存在はエアロスミス、AC/DC、クイーンといった面々であったそうで確かに彼等はパンクとは対極の存在です。ステージでのグラマラスな振る舞いやエンターテインメント性に溢れたパフォーマンスという部分が共通している面々を信奉しているジャスティンならば普段着以下のファッションに身を包み俯きながら突っ慳貪な姿勢でオーディエンスと少しも変わらない風貌のグランジ一派は彼の愛するロックへの冒涜のような存在だったのかも知れません。総じてハードロック畑から見たグランジの評価は大変低いし忌み嫌われている気がしますね…自分の周囲でもメタルファンはグランジ嫌いな人が多かったですし、確かリアルタイムで「イン・ユーテロ」がリリースされた直後にCDショップのどこでも掛かっていたあのアルバムを耳にした彼等の苦虫を噛み潰したようなウンザリした表情は今も強く印象に残っているものがあります…潜在的に敵、という意識がお互いにあったとしか言い様がありません。

ジャスティンが顕にしたそうした姿勢はだからある種のファンには強く訴求した部分も多いでしょう…そもそも90年代にシーンを席巻したグランジブームは旧来のロックを駆逐したばかりでは無く、グランジ勢、オルタナ勢自身すらも追い詰めていく構造を有していたが故、最終的にはロック界に壊滅的な荒廃をもたらした劇薬のような側面がありました。グランジ群が自滅しシーンから退場すれば良かったワケでは無く、一度グランジによって叩き潰されたシーンは二度と同じ形で戻ってくる事は無かったのでした。グランジから移行したストーナーロック等の重く救いのないジャンルの台頭はそれ以前のロックへの回帰を容易には成り立たせられない不可逆的な流れを作ってしまったのだと思います。かつて隆盛を誇ったエンターテインメント性の高いハードロックはグランジブーム以降はレコード会社の契約を取り付けるのが大変困難を極めたと言う事です…ザ・ダークネス(の前身バンド)にしても独創性溢れる文句なくハイレベルなクオリティを有しているサウンドや特徴といったものがあったにも拘わらず彼らと契約しようというレーベルは現れなかったそうですからね…

当時の彼等のライヴに通ったと言うスカウトマン達も彼等のサウンドは好きでしたが自分のレーベルと契約したとしても彼等が売れるかどうか自信が無かったのだとか…そう、これこそがグランジブームが業界に残した爪痕だったとは言えますまいか?グランジ以前の能天気なハッピーロックはグランジによって悪と決めつけられ、それはグランジが落ちぶれた後にも覆る事が無かったと言う事…「グランジがポシャッたのなら、またハッピーロックの出番だな!」と威勢良く張り切るスタッフはレコード会社には皆無でした。ザ・ダークネスが契約を勝ち得るまでには一切の宣伝もなく数千人のキャパのライヴ動員を常態化させるぐらいのオーデェンスのニーズの高まりが必要だったのです…ハイレベルなポテンシャルを持ちながらレコードデビューまでの道のりに苦慮した彼等はその要因となったグランジを憎むと共に悪しきロックンロールライフに染まって行ったのは皮肉な展開だったのか、あるいは王道ロックを愛する彼等なら避けて通れなかった事なのか…

何にしても漸くメジャー契約を手にした彼等が放った1stアルバムのタイトルが「パーミッション・トゥ・ランド」と言うタイトルっていうのもエスプリが効いてるじゃありませんか…「着陸許可」ですよ(笑)彼等からしたらロックシーンへの入国許可、みたいな意味合いがあったんじゃないでしょうか?モチロン、ザ・ダークネス程の逸材であればロックの扉はいつだって開かれていたっておかしくない。しかしグランジ以降のロックシーンとはかつてない程の深刻な不況感に圧迫されており新たな才能発掘なんか後回しにして皆が目の前の小銭稼ぎに血道を上げていたんだから救われません。そこを自らの力でこじ開けてメジャー契約という入国許可、着陸許可を勝ち取ったんだ!という彼等の気持ちを表明したタイトルと思えてしまうのは穿ち過ぎですかね〜?しかしパフォーマンスから何からエンターテインメント性に重きを置く彼等です…ルサンチマンだけの無粋な表現は沽券に関わるとばかりにそのアルバムのアートワークはイカしていました♪全裸のキャビン・アテンダントが誘導板を手にして夜間滑走路に一人立ち上空のスターシップを見上げている後ろ姿の図…かなり手が込んだデザインだとは言えますまいか。自分がザ・ダークネスというバンド名を一切知らずにこのCD購入に至ったのはこのアートワークをジャケ買いしたからに他なりません…コレは表ジャケだけでは無く、裏ジャケも一役買ってるのですが、そこではジャケのCAが今度はスターシップから見たモニターに映っているショットという構図になっており、多方の男性リスナーが期待したような(自分!)彼女のバストは残念ながら例の誘導板で隠されてしまいますが(ガックリ)その彼女の表情の晴れやかさが凄く印象的だったんですね…全裸で手旗信号のような宴会芸をしているのに何でそんなに屈託のない笑顔をしているのキミは…!

つまりそうした状況設定のバカっぽさとはグランジブームでメッキが剥がれてしまったロックに高揚感を取り戻すドンキホーテがザ・ダークネスなんですよ、と言うバンドの意思表示であり裏ジャケのCAが見せる笑顔はオーディエンスがそうしたエンターテインメントを待ち望んでいたというウェルカムマインドの表れだと自分は解釈しました…当然スターシップに乗っていたのはザ・ダークネスの面々であり1stアルバムは確かにロックシーンという滑走路に無事着陸したというワケ。実際1stに収められたサウンドの秀逸さはロックが有しているエンターテインメント性を遺憾なく発揮している事に間違い無く、無闇に気分が高揚してくる類の娯楽性に満ちています…ロックとは現実に直面するシリアスさ、ダークでダウナーな表現だって当然含有しているものですが日常の味気なさを吹き飛ばすストレス発散の効用だって大変重要なものじゃないですか。ザ・ダークネスはそのバンド名に反して実にカタルシスのエリアに突出して秀でているグループというのも彼等一流のユーモア精神の発露なんじゃないですか?往年のロックサウンド宜しくハードドライヴィンする彼等のサウンドメイキングは実は結構練り上げられた周到な音作りがなされている様に感じられるのですが、ジャスティンが敬愛するエアロスミスやAC/DCに根差したサウンドと言う事は伝わって来るものの決して70年代そのものでは無い浮遊感を持っています。ブ厚く迫ってくるハズの彼等のギターサウンドはその実全然暑苦しくありません…ウルサいぐらいの音の重ね方をしているというのにコレは…?つまり80年代のメタル勢が有していた重心の低くないサウンドを彼等は巧く取り込んでいて尚且つ90年代を通過した分、80年代サウンドの古臭さを脱臭していて音はシャキッとした明瞭さを持ちながらもサウンドデコレーションは控えめというサッパリ感も湛えている…つまり70年代のグラマラスなロックの00年代に於ける理想的なアップトゥデイトを提示したのが彼等の名作1stだと声を大にして申し上げたいのです。

そしてザ・ダークネスの何よりの武器はフロントマンにして頭脳でもあるジャスティンに尽きます。今回エントリー曲の「ゲット・ユア・ハンズ・オフ・マイ・ウーマン」のサビをファルセットで押し通す優れたアイディア…何でこんな事思いつくんだろう…?誰もやらない事だから奇をてらったアプローチと受け取られサウンドは王道的なのにユーモラスな存在と認識された部分はあったでしょう。確かに彼等はユーモアセンスを持ち合わせているグループですがパンクやグランジへの攻撃的姿勢を見るまでも無くハードな精神の持ち主であるジャスティンだけに一見コミカルと取られたとしても、おちゃらけの意識は無くメロディをよりエモーショナルに響かせるためのプラスαの閃きだったというワケでしょう。歌詞に目を移すと「俺の女に手を出すな、オマ○コ野郎」と連呼していますが、実は彼女の方は歌い手を彼氏と思っているのか微妙な温度差を感じますし、むしろ積極的に他の男にモーションをかけている風情だったりして歌の主人公の立場は相当危うい…そんな感情の揺らめきを表現するのにこのファルセットは絶大な効果をもたらしてくれてるんですね〜♪こうしたエモーションを表出するために駆使されるアクロバティックなボイステクニックはかなり高度なレベルだしキャッチーですよね…ジャスティンは一個のヴォーカリストとして見ただけでも十分才能豊かですが何よりオーガナイザーとしてのセンスが只者じゃないキャラと言う事です。



そしてインナーフォトに目を移しますと実にロッキンなルックスの連中が揃っていますね…ギターはジャスティンの弟さんなんですか?バンダナ巻いたベースの方も大変個性的な見た目な方…イヤ、ロックを地で行っているという観点からするとあまりにも正当的なルックスと捉える事ができます。こんなキャラクター群が奏でる王道ロックサウンドに怪鳥の如きジャスティン・ボイスが駆け巡るグループとなると、一旦リスナーに認知されさえすれば確固たるポジションを占められる事は自明の理だと思うのですが、現在ザ・ダークネスはそれ程の知名度を得ているような気がしないのは自分の気のせいなんでしょうか?00年代登場の彼等がエアロやAC/DCに並ぶ位置に来るとは自分も思いませんが彼等のポテンシャルからするともっとクローズアップされててもおかしくない存在なハズなのに…?彼等の作品は「パーミッション…」しか所有していない自分なのでネットで彼等の活動をチェックしてみたところ…ウーン、彼等は一旦解散してしまっていたんですかぁ、道理で…ドサ回り的にバンド活動を続けてきた彼等がメジャー契約を手にした途端に悪しきロックンロールライフの陥穽が彼等を襲ったのかも知れません。多才でビッグマウスなジャスティンと他メンバーとの温度差も普通に考えると十分あり得ます。相次ぐメンバー間の不和、ジャスティンのソロプロジェクトのアナウンス等、バンドを取り巻く状況は一気にナーバスな方向へ舵を切ったと言えましょう…決定的だったのが2006年、ジャスティンの薬物依存の治療目的での一時的な脱退という一報が流れた事。苦節のデビューからまだたったの3年しか経過していなかったというのだから生粋のロックバンドってのは本当に厄介なシロモノではありますよね(笑)しびれを切らした残メンバーは翌2007年にジャスティン抜きで活動するとの発表を以ってザ・ダークネスは解散に至ったのだと…ウーン、惜しい終わり方だ。決して彼等の音楽的な才気が枯渇したクロージングでは無かったのでしょうから…

その後、バンドを惜しむ声が数多く届けられながらも再結成話はメンバー自身によってことごとく否定されてたようですが、自分はその当時ですら彼等の存在を知らなかったので紆余曲折は全く承知しておりません…そんな中、2011年突如オリジナル・メンバーで再結成ライヴを敢行するという報が流れ、ここ日本にもラウドパーク参戦という運びになった模様…目出度い!解散前はたったの2枚しかリリースの無かったディスコグラフィーがいまや5thアルバムまで順調に発表出来ているというのだから安定してますよね…って!5thは何とこの10月に発表されたばかりなんですかっ?うわー、また買わねばならぬアルバムの存在を知ってしまったぞぉー(汗)嬉しい悲鳴ではありますが、別に全然リアルタイムでピックアップしたワケでも無い曲でこんな繋がりを感じてしまうのですからCDの神は自分に一体何枚CDを買えと言っているのでしょうか?以前概算で所有CD枚数を4000枚くらい…と数えてましたが、その後の購入枚数を積み上げている事から5000枚にじわじわ近づいているのは間違いないでしょう(汗)こんなにCDを持ってたらもう死ぬまで買わなくたって賄える事は自分でも良ーく判っています…でも買うんだなぁ(笑)

本日は The Darkness 2003年発表のデビューアルバム、「Permission To Land」より「Get Your Hands Off My Woman」を選曲させて頂きました。
キャットスーツのジャスティンのトゥーマッチルックスを自分は格好良い、と思っているワケでは全然ありません…むしろ自分の好みのセンスから最も遠いビジュアルとすら思っています。彼等に較べればグランジのズタボロファッションの方がまだ理解できる範疇にあるとさえ言えるかも(笑)Y○u Tubeで2011年頃のライヴ映像を観たら今度はジャスティン、カイゼル髭ですよ!「パイレーツ・オブ・カリビアン」じゃないんだからさぁ〜

それでは本日はこの辺で…


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コメント(2件)

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ダークネス・・・気にはなっていたんですが、未だに未入手。クイーンと比べられたりしていましたが、共通点はありますか??
シュガー・シェイカー
2017/12/13 16:32
シュガー・シェイカーさん、コメントありがとうございます。
ウーン、共通点、と言うよりはザ・ダークネス側が一方的にクイーンに入れ込んでいるというのはあります。一番影響を受けたギタリストはブライアン・メイと公言しているそうですし…少なくともこの1stに関しては00年代版ナイス・ハードロックだと自分は思っております!
mangohboy
2017/12/13 22:56

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