42曲目  外はいい天気 - センチメンタル・シティ・ロマンス

ただただ呆然としか言いようがありません。年の瀬最後の最後でこのニュースはあんまりです…
年齢や健康面での不安といった予兆がそれなりにあったとしたらまだ受け入れられたかも知れないですが本当につい最近までレ○コレでの対談、インタビューでも元気すぎる語りを楽しませてくれていただけにもう唖然とするしかない程の喪失感です。「幸せな結末」は番外編として考えるとかれこれ30年もの間ミュージシャンとしての活動が途絶えていた氏ですが過去の自身の活動を総括するかの如き音源のリマスターやアーカイブに精力的に勤しんだり、それ以上に活動期当時を振り返って貴重で興味深い内容の発言の数々を開陳してくれたり、というのは今だから思う事ですが、氏なりの音楽活動そのものであったと思うし我々を楽しませてくれたという点では新しい曲を発表しないだけで全然リアルタイムのミュージシャンとしての鮮度を失って無かったと言えるんじゃないでしょうか。それ程説得力溢れる言葉を発してましたし、過去音源のリマスター再発にしても熱心なファンに望まれていたワケですから市場性にしても全然オンタイムのアーティストだったことは論を待ちません。何より今回のニュースが各方面で激震を持って迎えられている事それ自体が氏が現代の音楽界でどれだけ重要な存在であるかを雄弁に物語っていると思います。そんな事はオマエに言われなくてもわかってるよ!と言われそうな事をクドクド書いてしまいましたね…もーショックでショックでへたりそうなんでちょっと考えが堂々巡りをしているかも知れません。ただ氏のような形で音楽界に関わってきた方って異色どころか前代未聞といって良いですからね…新曲全然無しでも作品がリイシューされたら猛然と買いに行くファンを多数抱えているなんてスゴい事じゃないですか?自分もナイアガラーの方々の足元にも及ばないながら過去アルバムはBOXなんかの高額品を除くとほぼ所有しておりますし20th、30thとアニバーサリーが出れば「わーい、2枚組だ〜♪」とまた買ったり。

自分も貸しレコ屋通いを始めた最初期に出会ったアーティストとして長いお付き合いのある氏なのでこのブログでは当然エントリーする予定ではおりました。今回のような事態を想定すらしていなかったので、じゃあ自分はどの曲を選ぶのか?と思ったとき、さぁ困ったんですよね…最初の出会いは多くの人同様「A LONG VACATION」でしたしリアルタイムで新譜として出会ったのは「EACH TIME」…いずれも聴いた回数は数えきれませんし思い入れは売る程あるんですが、それだけに逆にそのアルバム中から何か1曲を、と思っても思考停止、というか、どれも1曲だけ抜き出すとしっくり来ない感がしてしまって…この曲が好き、っていうのは幾らでもあるんですが、今日の気分でコレ、っていうのも決めかねるなぁー。アッそうそうアルバム単位で好きなものは自分は「ゴーゴーナイアガラ」なんですよね…アレって本人もやっつけ、というか契約上苦肉の策で出した的な自虐めいた発言をされてましたが自分はYMOでも「増殖」ファンなだけにミニコント、ジングルでつないだコンセプトってもー全然ウェルカムでして…雑誌や新聞的な読み捨てならぬ聴き捨て的な位置付けすらされそうなあのアルバム、実は「ロンバケ」以上の回数を聴いているかも知れません。聴いていて幸せになれるアルバムなんですよ。ちなみに自分はラジオを聴いていたワケではなくアルバムでしか知りませんが、元ネタが何であったかを知らなくてもあのアルバムの価値は一向に減じるものではないと思います。

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ま、ちょっと脱線しましたが、そんなこんなで氏の曲でどれを選ぼうかなぁ、はっぴいえんどまで遡って、ノベルティソングもカウントして、となったら「Debut」というBest的なレコードに収められていた「外はいい天気だよ」って良いバージョンだったなぁ、と思い至りました。氏の場合、どのバージョンかって凄い重要なんですよね、だって全然別物に聴こえるんだもん。自分は当時「ナイアガラBlack Box」を買った友人がいて貸して貰ったから聴けたんですが、アレって簡単に今でも聴ける音源なんだろうか?そう来ると簡単に共有できない曲を選ぶのは気が引けるなぁ、と思うんですよね…!アッ、とそこで今回選曲したセンチメンタル・シティ・ロマンスの登場です!彼等がアルバム1枚丸々はっぴいえんどのカヴァーアルバムをその名も「はっぴいえんど」というタイトルで制作したのですが、正に当時のシティポップス色豊かなサウンドで往年のはっぴいえんどサウンドを蘇らせた名盤だったワケです。自分も大好きなアルバム、というか実は彼等のアルバムってコレしか持ってない!何つー!スミマセン!それどころか彼等のアー写も見たことがない自分でした。正にどこかのバンドがはっぴいえんどの曲をアルバムまるごとカヴァーしたから聴いてみようぜ状態で聴いてそれっきり他のアルバムに手を出さなかった悪しきリスナーなんですよね…重ねてお詫び申し上げます。

しかしこのアルバム、本当に素晴らしく名曲が再現されていて原曲のメロディ、言葉選びを壊していないにも拘わらず別のサウンドとして蘇らせてくれていてます。尚且つ着目したいのはカヴァー曲に良く起こりがちな2つの弊害、あざとさ&つまらなさが全く無い点です。カヴァーする対象を愛するあまり起こってしまう原曲に縛られて常に原曲以下のバージョンしか演奏できないジレンマ…あって当たり前だと思います。がフォーキー&アーシーだった原曲に対しコーラスワーク多用によるアレンジの組み換えでメロディをいじらずとも別物として聴かせる事に成功しており、原曲を意識し過ぎて起こりがちなメロディ変換、言葉変換といった誘惑も華麗にスルー。でも細かい所ではちょっぴり変えるスパイスも忘れないミュージシャンシップ。いやぁー理想的なカヴァーアルバムですね!また声がオリジナルに較べ溌剌としている点もアレンジとマッチして好印象。自分は今回選曲の他に「朝」も原曲に比肩する素晴らしさと感じています。結構前にリリースされたアルバムなのでヘタしたらコレも廃盤でもおかしく無いと思ってたんですがA○azonで検索したら何と今年リマスターリイシューされてました、良かった〜。そうそう、原曲も「外はいい天気」というタイトルでしたね…氏のソロでは「外はいい天気だよ」とタイトルまで変えちゃって…ホント一筋縄では行かない方でしたね…ああいう相手をケムに巻く物言いなんかも含めて得難い存在としか言い様が無い…素晴らしい音楽を、そして音楽を楽しむ方法を提示し続けてくれたサービス精神、功績には幾ら感謝しても感謝し切れません。
本当にありがとうございました。貴方のおかげで音楽を楽しむ事の素晴らしさを知ることができました。

本日は センチメンタル・シティ・ロマンス 83年発表の全曲カヴァー・アルバム「はっぴいえんど」より「外はいい天気」を選曲させて頂きました。

大瀧詠一氏のご冥福を心よりお祈り致します。


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